軽度発達障害児支援現場レポート―実践者のつぶやき―

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help リーダーに追加 RSS 特別支援教育☆脱:叱る・ほめる・慣れさせる「叱る」編

<<   作成日時 : 2007/07/17 23:46   >>

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 ある講演会で、叱っても効果がない旨お伝えした際、講演後にある先生が私のところに来てくださいり、「自由にさせておいたほうがいいんですね−」と話されました。えっ?そんなこと言ったかなー、とちょっとびっくりして慌てて説明をさし上げました。

講演の中では、対応の基本ということで「叱る」に変わる方法もわかりやすく提示したつもりだったのですか、なぜそんなふうに伝わってしまったのか、その後は反省の日々でした。150人以上いらっしゃった講演会なので、他にもこう思った方がいたかもしれません。そして、約1ヵ月後その答えが出たのでした。


 ある学校の個別指導計画の立案にお伺いした際、立案者である担任の先生に何ということなく「叱ってはいけない」ということも含めて対応の仕方の解説をさし上げました。その後、この先生からこの学校の他の先生に「叱ってはいけない」というフレーズが強調されて説明されたということでした。



というわけで、私なりに行きついた答えは、学校や園では、「叱る、ほめる、慣れさせる(繰り返し)」という方法が言動修正の王道であり、その方法が通用しないということは大事件で、過反応になられるのではないかということでした。

それ以降、対応の基本というくくりでお伝えするのではなく、明確にインプットしていただくよう、「叱る・ほめる・慣れさせる」に変わる方法というくくりで、インパクトをもって言動修正の方法を提示するようにしています。



 叱られることによる子どもの精神的なダメージの問題を説く方が多いと思いますが、私は「叱る」という方法が通用するなら大いに使ってよいと思います。しかし、想像力の障害による対人的な因果関係の理解の困難、もしくは自己コントロールに困難をもつ軽度発達障害の子どもにおいては、私の経験上、何度叱っても彼らは同じことを繰り返します。効果がないということは、本当に彼らがほしい支援ではない証拠であり、合理的ではありません。

何よりお互い心を通わせることができず、悲しい誤解を生むことになるのです。



さて、「叱る」が効果的でない理由。「叱る」は、叱られた者が、気分は悪いけど言われたことについては理解できないわけではない、という場合には効果があります。叱られる怖さともあいまって言動修正の助けになるかもしれません。

しかし、知的障害を伴わず、立派なことが言えても、実は自分のやったことと叱られている内容の因果関係が自然に結びついていない子には、叱られることは言いがかり、攻撃としか受け止められないことがあります。自分は悪くないと言い切る子もたくさんいます。彼らの表面的な語彙量に目くらましされて、対人的な因果関係の理解がうまくいっていないという困難に気付いてあげられず、叱り続けてしまうことも少なくないようです。


また、自己コントロールが困難で、わかっちゃいるけどその場の刺激に反応してしまう子についても、叱られるだけでは本人はどうすることもできません。


因果関係の理解の困難な子には感情をいれずに解説を、刺激に反応してしまう子には、入る刺激自体の調整をしてあげる。刺激に反応してしまう子の場合、対応が悪くなければ、1・2年後には自力の脳の成熟により、今と同じような言動はなくなるはずですから。


具体的で詳しい解説の仕方、環境統制(調整)の方法は、一ひねり必要です。
また機会があれば。
講演会等にお越しいただければ、いつもお話していますが。

次回は「ほめる」について書けたらいいなと思っています。


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