軽度発達障害児支援現場レポート―実践者のつぶやき―
特別支援教育☆脱:叱る・ほめる・慣れさせる「ほめる」編
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作成日時 : 2007/07/22 08:18
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軽度発達障害の子どもに「叱る」は効果的でないことは、どこの本にもかかれていることですよね。ただ、私が前々回書いた「叱る」が効果がないのは、本人の「精神的ダメージ」という理由でないということでした。
さて、今回は「ほめる」について。
「ほめる」は大切な手法と紹介している本がほとんどだと思います。私も、ほめてはいけないというつもりはありません。しかし、実践では、ほめれば伸びるという単純なものではないとお気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
先生方と個別指導計画を一緒に立てる際、まずとりあえず先生方に立てていただくのですが、そうすると「支援の手立て」に「ほめる」という文字が踊ります。そして使われ方は2種類。
1つは、自信を持たせるという目的で、得意な点をほめるという感じです。たとえば、高機能広汎性発達障害の子は、音読は俳優バリにうまいことがあるのでそういうことを。
これに関しては、「自信」というもののとらえ方を深める必要がありそうです。
彼らは、社会で生きる基本、たとえば学校のお掃除程度の段取りがわからなかったり、机の上がてんこもりになっていたり、空気を読むのがはなはだしく苦手で無礼な人になってしまったり、「ダメ」や「やめなさい」でパニックになって人に手を出してしまったり、まったく日常の当たり前のことにいちいちつまづいているわけです。
こんな状態をそのままにして、いくらいいところをほめられても、生きていける自信、人間のベースの部分には届かないということになります。もちろん、よいところを伸ばす、認めるということは大切で、それを否定するものではありません。ほめられた得意なことが一芸に秀でるということになり、社会で生きる基本の部分はかなり厳しくても、その道で名を馳せるということがないわけではないのですから。
ここで話題にしたいのは、指導側の認識。
よいところをほめれば、苦手なところにまでその自信が波及して自分の力で苦手を克服してくれるというような認識が指導者側にあるとしたら、指導者としてはあまりにも他力本願。それがありえないわけではありませんが。信頼にたる確率ではないと思います。
指導者がやらなければならないのは、彼らの苦手に彼らと一緒に向き合い、苦手なことについて脳機能の視点で要因を分析し、この苦手について、本人に無理のないハードル、クリアのための合理的な方法を提案し、本人のモチベーションをあげ、結果を出させることではないでしょうか。
ほめるのはここで!
苦手に対して、無理をさせずに着実に成果をあげさせ、そしてよくなっている自分を実感させるためにほめる。実感できれば別にほめなくてもいいのですが。
脳機能の視点で要因を分析し、苦手な領域について本人に無理のないハードルと合理的なクリアの方法を考えるのは、現場の先生方の専門分野ではありません。
というわけで、そこを提案するために、連日学校や園にお伺いしている私なのでした。
先生方と私、専門性のコラボってとこでしょうか。
もう一種類の使われ方についてはまた後日。
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