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前回の記事で、高機能広汎性発達障害いわゆる自閉症が見逃され、彼らの思考の特徴に適さない対応を受け続けた結果、深刻な二次障害に陥るケースはあとを絶たないということを書きました。 中学校段階以降に当センターにたどりついたケースで、「なぜこうなるまで・・・」と残念な気持ちでいっぱいになることがあります。 見逃される理由はくつかありますが、以前書いたように、医療が請け負う“診断”もその一つです。 軽度発達障害についての専門性を持つ医師不足は言われて久しく、医師の中に高機能広汎性発達障害の状態像が浸透していないということが大きいかも知れません。 知的障害を伴うお子さんを専門としてきた医師の中には、前回書いた自閉症者で翻訳家のニキ・リンコさんのような知的に標準域以上で、傍から見て困難がわからない状態像を診断できる医師は極めて少ないといえます。 また、軽度発達障害の子は、LD・ADHD・高機能広汎性発達障害の2つ以上が合併することが多いのですが、診断では単一診断名という原則も手伝って、今は医師によって診断がまちまち。 しかも、有名な軽度発達障害の専門医も、他機関でADHDと診断された子どもの8割は高機能広汎性発達障害といっていらっしゃるように、派手な言動があればADHDとされることが多いようです。 目立つ言動がなければ、診断がでないこともしばしば。 ということで、よくよく見てあげなければわかりにくい、地味な対人理解・状況理解の微妙なズレが脳機能に起因することは見逃されてしまいがちです。 また、集団での様子が、軽度発達障害の臨床経験の少ない医師には伝わりにくいということもあるかもしれません。 診断を受けに入っても、さまざまな理由で、適切な診断がでないという事が起こります。 以前の記事「障害児の見分け方???」にも書いたように、余裕のない教育現場では、残念ながら障害児とわかれば配慮が得られる可能性があるけれど、そうでなければ、「みんなと同じように」「叱る」「注意する」といった対応にならざるを得ないのが現状です。 彼らの社会性認知、対人理解、状況理解の弱さや感覚の混乱などへの配慮は得られず、二次障害へとつながるのです。 というわけで、まったなしの現場で子どもを伸ばすためには、ある程度の精度をもった「見立て」ができることが重要になるかもしれません。 けれど、なかなか現場に軽度発達障害の各特徴が浸透しない強力な理由が他にもあるので、私としては、地道にご説明を差し上げてまわっているという次第です。 厳しい状況に陥ってしまった子どもに会うのは辛すぎるので。 ランキングに参加中です。よろしければクリックいただけるとうれしいです。 ![]() |
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