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育ってる!でも先生になると・・・。

2007/08/23 21:26
 大学院の集中講義で、うれしい収穫がありました。夏季実践者講座同様、この講義でも個別指導計画の立案がテーマで、大学院生も個別指導計画を立てました。その指導計画の中に、初めてにしては、なかなかいいじゃん、というものがあり、これが、当センター指導者養成サークルseedsのリーダーの立案したものでした。


 指導者養成サークルseedsは、リソースセンターoneがスーパーバイズする学生サークルで、このサークルのリーダーは、当センターに大学2年からかかわり、現在大学院生なのです。これまで、彼女は、当センターの療育にはボランティア的にかかわってきて、個別指導計画など立てたことがないのに、結構子どもを見る視点がよいのと、子どもの脳機能の特徴の仮説について、彼女の頭の中でわりと整理されていることが見て取れました。


育ってる!!
当センター4年目の彼女。やっぱり私が何となく想定したとおり、5年なのです。現場で、理論の裏づけを取りながら5年やれば、たぶん、自力で実効性の高い個別指導計画が立てられ、それなりの指導ができる力が培われる。


彼女が大学院を修了するときには、実践の専門性を身につけ、子どもや先生方に本当に役に立てる人材になってほしい。


 ただ、学校の先生になることを手放しでは喜べないのです。先生になると、この専門性が封印されてしまうのです。学校は、年功序列。高い専門性があっても、教師として新米なら、その専門性を発揮する機会を与えられる可能性はかなり低い。

新米教師が、先輩の先生方にアドバイスをするという立場になるということは考えにくいのです。実際に、そのような例がありました。かなりの力を持っていたのに・・・。

 今、教育現場で苦しんでいる子ども、そして先生がたくさんいます。そして、以前にも書いたように、実践の専門家が足りない。子どもはどんどん年を重ね、待っていてはくれません。できることなら、一人残らず健やかに育てたい。封印などしている場合ではないのです。


「心理」の資格を条件にすることなく、このような実践の専門性を活かす専門職を機能させなければなりません。私自身も、自治体との連携をとるなか、実効性の高いシステム構築のために、自治体に手を変え品を変えアプローチしております。

どこかが機能的で成果の上がるシステムを作れば、真似してくれるのが行政だから。



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特別支援教育★おまけ:専門家の影響

2007/08/09 23:51
 昨日投稿したばかりなのに、また今日も。ブログを書くのは実は結構大変で、「書きたい!」ではなく「書かねば」ということで続けています。できれば、サボらない程度に日にちを明けつつ、と思っているのですが、今日は書かなければならない理由が。 昨日の投稿で、とんでもない間違いが発覚したからです。!


 昨日のブログの中盤で、『世の中では、「心理の専門家=発達障害、軽度発達障害の専門家と認知されてないなようですが、実は違います。』と書いてしまったのですが、「認知されていないようですが、」ではなく、「認知されているようですが、」が正しいのです。反対です。!これでは意味不明。読んでくださった方?????ですよね。すみませんでした。すでに本文は訂正しましたが、ここでもあらためて訂正させていただきます。



 さて、せっかくの投稿ですので、訂正文だけで終わるのもどうかと思い、もう少し書いてみます。

 
専門性という話の流れでおまけ程度に。


発達障害というくくりは実は範囲が広いものです。そのため、発達障害というくくりで、軽度発達障害の分野ではない点や事例についてご質問をいただくことがあります。心理の専門性を持つ方にも同じようなことがあるのではないでしようか。ご質問くださる方は、細かい専門性の分類など当然意識はされていないことでしょう。


そのようなときに私は、「専門外であるのでわかる範囲で」というような前置きをしたり、そのことの専門性を持った方をご紹介するなどしています。


苦手・困難をもつ子どもに断片的にでもかかわるということは、その子の人生に影響を及ぼす可能性も高くなります。専門分野が近接しているということで、専門外のことについても、まるで専門であるかのように対応してしまうことの、子どもに対する弊害をたびたび目にします。


そのようなことに遭遇するたびに、専門家といわれる人は、自分の影響力と責任についてしっかり認識しておく必要があるなーという思いを強くしたりします。



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特別支援教育★専門性の選択

2007/08/08 12:15
 前回、実践の専門家不足と、その養成の必要性を書きました。
今年度から、形式上特別支援教育が本格的に始まり、巡回相談員が大量に採用された自治体も多いようです。しかし、いろいろな自治体で現場での評判が芳しくないというお話を聞きます。


 昨年、一昨年と支援システムづくりを考える会議に参加させていただいていた自治体で、「専門家の選択」については、「心理の専門家」である教育研究所の相談員やスクールカウンセラーは特別支援教育から外れていただくようにしました。この方々のなかで、発達障害や軽度発達障害の専門性がある方は、巡回相談員になっていただく。

職による専門性が明確になったというわけです。しかし、発達障害や軽度発達障害の専門家は少なく、今は移行期間というかたちになっていますが。


世の中では、「心理の専門家」=発達障害、軽度発達障害の専門家と認知されているようですが、実はそうではありません。誤解の弊害として、長じて我がリソースセンターにやってくる子どもは、一見軽微であればあるほどその特性を適切に理解されず、対応を誤られて状況が悪くなっているケースが少なくありません。


教育相談やスクールカウンセラーの対応を受けているということで、保護者の方は、専門的なケアを受けていると思い、本当に必要な理解、支援がなされなかったケースがあるのです。
こうなる前に、必要な専門性の提供がなされなかった事が悔やまれます。


 現在、特別支援教育にかかわっている専門性は、「学校教育」「障害児教育」「臨床心理」「発達心理」「医療」「発達障害」「軽度発達障害」などでしょうか。そして、これらのそれぞれに『研究』『実践』『啓蒙』という立場があるので、単純計算で×3ということになります。本当に多岐にわたっているのです。

ちなみに、「発達心理の専門性」=「発達障害の専門性」ではないく、「発達障害の専門性」=「軽度発達障害の専門性」ではなく、「研究の専門家」=「実践の専門家」ではありません。

そして、厄介なことに、持っている資格によって、その人の専門性が何であるかという判別ができるかというと、必ずしもそうではない。

たとえば、私も持っている臨床発達心理士すべてが、発達障害や軽度発達障害の専門家であるということにはならないということです。

専門家はあがめるものでなく使うもの。予算を使っているのですから。


いかにニーズに合致した専門性をチョイスするかということが、成果につながるといっても過言ではないでしょう。


 子どもにとって適切な教育環境をつくるには、まず、現場の先生の過重負担を減らすことが重要です。子どもにかかわるものがいっぱいいっぱいでは成果があがりません。


先生方が必要以上に悩んだり、必要以上の試行錯誤をすることは大きな負担です。


少ない予算でも、子どもにきちんと還元できるシステムをつくることが重要ですよね。

教育委員会へいくと、「先生に学ばせる」なんてかなり上から見下ろした姿勢に遭遇することがあります。でも実は、限られた予算のなかでどれだけ実効性の高いシステムをつくるかが最も大きな問題なわけで、問われているのは教育行政の手腕ではないですかと必ずお伝えしてきています。実際にかなり地域差も出てきているし。
ご理解いただけているかは今のところ不明ですが。



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特別支援教育★育てよう!実践の専門家。

2007/08/04 22:11
 今日は、大学院の講義でした。何年か前から、大学の非常勤講師をさせていただいていて、今年度は、大学院の担当となりました。ブログのタイトルにもあるように、私は実践者なので、私の講義は、もちろん実践がテーマです。

 講義名、その名も「軽度発達障害児実地指導研究」!



講義の内容は、我がリソースセンターoneに学生さんが来て、実際の子どもを介して専門性を高めるというものです。今年度は、当然個別指導計画の立案ですね。



 今日は、リソースセンターoneの夏季特別行事で、通常の療育とは違い、人の出入りが多いので、ここに学生さんも参加して、子どもとともに過ごし、子どもの様子をよーく見ていただきました。これがアセスメント(状態把握)となります。今日の子どもたちのなかの一人について、次回以降の講義10時間程度で、立案の仕方の講義を行い、実際に立案をします。



 これまで、一般的な大学の講義は、教育学部であっても、研究の専門家である先生方の講義を聴くというかたちが多い中、実地というかたちの講義を設けてくださった大学の担当教授に感謝です。


しかし、残念ながら、これだけでは実践の専門性が培われるには足りない。
脳機能の視点をふまえた実効性の高い指導計画を自力で立てるためには、やはり専門機関で実際に療育をやって、スーパーバイザーが付いて5年くらいはみる必要があるように思います。


 今、教育委員会などの教育行政や子育て支援や障害児福祉関係などの保健福祉行政からいただく、研修会や講演会、巡回相談などのご依頼が爆発的に増えています。すでに来年度の連携の打診をいただいている自治体もあります。手に余る数になるのは目に見えているし、先見の明がある自治体による実践の専門性の争奪戦になりつつあります。


 何が言いたいのかといえば、
そう、発達障害、軽度発達障害の実践の専門家が足りない!



今、現場ニーズは、心理でも医療でもなく、先生方にご納得いただける発達障害、軽度発達障害児指導実践の専門性のようです。

私自身は、数年前から実践の専門家不足に対する危機感をもっており、何とかならないものかと考えてきました。その一つの方法が大学の講義なのですが、実践の専門家を養成するのなら、学生は、大学1年から大学院を修了するまでの6年間、スーパーバイザーのもと、現場に立ちながら知識の裏づけを持って実践を積み重ねていく必要があるでしょう。


我がリソースセンターoneでも、民間ながら学校などの現場にでられる専門性を身に付けたスタッフを養成中です。

 長い目で、広い視野で特別支援教育を考えたとき、子どもにとって適切な教育環境を提供するには、現場の先生方に何もかもさせて負担を強いるのではなく、本当に現場の役に立てる、結果の出せる専門家の養成が、どうしても、どうしても必要だと思うのですが・・・。

誰が、どこがそのシステムをつくるのかなー。
微力であることは承知のうえで、私は私なりにシステム構築のためにやるにはやりますが。



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