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先生方の武勇伝!! 特別支援機教育の成果。

2008/07/05 20:39
 先生の武勇伝といっても、先生と子どもが格闘することではありません。
以前から度々登場している、年約50時間お伺いした幼稚園での先生方の実践者としての雄姿に敬意を込めての題名です。

思い起こせば昨年度の4月、園も私も、期待というよりはどうなっていくんだろうという不安のなか始まった特別支援教育の巡回相談。正直私は、そんなにうまくいかないだろうと思っていました。


そしてそれは、私が先生方を支援する力量がないという事実に直面する体験にもなるのだと、ある程度覚悟をしていました。


 いつも書いているように、支援はトレーニングではなく、子どもの脳機能(情緒的理解ではないという意味)の特徴の視点をもった理解と、その特徴をふまえたハードル設定で子どもの自然発達を最大限保障することがまず重要なわけです。


しかし、脳機能の特徴を知ることや集団の中で他の大多数の子とは違うハードルを適切なかたちで設定するというやり方、発想はこれまでの保育・教育には希薄で、ここが最大のネックになるだろうと思っていました。



 案の定、最初の数ヶ月は先生方も戸惑われ、そして、前回の訪問時お伝えしたことが浸透せずに自然に以前の保育に戻っていたり。

私がお伝えしていることが効果的であるのかどうかの懸念もおありだったのではないでしょうか。

しかし、たくさん訪問枠が確保されているなか、口頭で説明をするだけでなく、実際に私が活動の中に入り、口頭でお伝えしたことを子どもへの対応で具現化し、子どもの変容を目の当たりにしていただくことで、先生方の視点が変わっていったように思います。


ただし、戸惑いの次はジレンマ。先生方から「わかっているのにできない!」ということばを何度かお聞きし、私は「それでいいんです」とお応えしていました。


意識や視点を変えても、それが実践に反映されるのはそうたやすいことではないとわかっていますし、変わらなければならないのは対応する側であるという認識があれば、おのずと徐々に対応は変わっていくからです。

でも、先生方は当然苦しい。


そうこうしているうちに、子どもの小さな変化と何より先生方の小さな成功の実感の蓄積が・・・。


 余談ですが、私はクラスに入り支援員的に子どもに対応するのが大好きです。子どもの特徴をふまえての先回り戦略で、子どもに負担をかけずに適切な言動に導けた時、「よしっ!」って感じで心の中でガッツポーズ。


これを先生方も味わえば、実践者としてはたまらないモチベーションになるのではないでしょうか。


 
 乱暴、制止に怒る、集合しない、途中から出て行く、クラスを乱す、助言は聞けない・・・いろいろあり、私的にはちょ〜っと厳しいなーと思っていた子も含めたA君、Bちゃん・・・はどうなったのか。

迎えた年度末・新年度、「他の子とあまり変わらない」これが先生方から聴かれたことばです。
私もそう実感しています。


正直、私自身がこの成果に一番驚いているのではないでしょうか。
たった1年でここまで変わるとは!



いや〜、子どもってすごい! そして先生方凄すぎる!!


保育室内の配置や式典のセッティング、安定グッズの提供や子どもの実情にあったハードル設定・ことばかけなど今では、私が何か言わなくても、先生方自ら考え実践されているところがさらに凄い!!!


このすばらしい成果の要因は、

@実際に私の実践を見ていただき、実践者としてある程度信頼していただく機会があった。
A個々の子どもにフィットし、具体的で実効性の高い個別指導計画立案にかなりの時間と労力をかけ、子どもへの
  対応にあたって先生方の思考の整理ができた。
B園長先生と特別支援教育コーディネイターの先生がすばらしく、忙しいなかでもこれ以上ないという園内体制がと
  れた。私が園に行かない間、担任をもたないコーディネイターの先生が、客観的に担任の先生への助言をしてい  た。

などでしょうか。


 園には気になる子が何人かいますが、個別指導計画をきっちりつくり、先生方が思考を整理してのぞんだ子とそうでない子には、伸び率に差が見られたような気もします。

そして、幼児のうちに対応者が視点を変えれば、子どもは無理なく伸び、就学までに言動が目立たなくなる子が多いのではないかということもわかりました。



 昨年度1年、最強の誇り高きプロ集団と仕事をさせていただく機会に恵まれ、様々なことを学ばせていただきました。ときにプライドは、他からのことばを本能的に退けるものですが、それは本当の実践者としての誇りではないでしょう。

そして、子どもの自然発達を最大限に保障していただき、他の子とあまり変わらない状態にしていただいたこと、子どもに成り代り感謝の気持ちでいっぱいです。私が感謝するのは、筋違いでおこがましいのは承知してますが。




 私は、この園の実践を様々な講演会で紹介させていただいています。いたるところで苦労されている先生方や子ども自身に向け、この園の先生方の実践をお届けし、少しでも必要以上の負担なく育てて欲しい、育ってほしいと思うからです。そういう意味でもこの園の貢献は大きいといえるのではないでしょうか。



 今年度から園と小学校の一貫支援をさせていただいています。当初ちょっと変化は厳しいかなーと思った小学校も、少しずつ変わっていただいているのを実感します。


今年度は幼・小一貫の支援システムの構築と成果を、静かに勝手にもくろんでいる私です。
そして、すでに光が・・・。


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うれしい誤算☆小学校の特別支援教育

2008/06/04 10:07
 またまた、ず〜いぶん更新期間があいてしまいました。
だらしない性格がバレバレです。


 今年度から、昨年度年50時間近くお伺いしたA幼稚園の同学区の小学校にもお伺いすることになったと「幼児教育にはまる」の記事に書きました。いよいよ幼・小一貫の特別支援教育の渦中に。


昨年度のA幼稚園での先生方の武勇伝と感動的な成果を書かなくてはと思いつつ今日になってしまい、何となく消化不良なのですが、タイミングを考えて今回は、同学区B小学校の幕開けについて。


 実は昨年度末、B小学校と日程調整などしたのですが、申し送りや年度始めの先生方とお話する日程がなかなか組めず、あれやこれやで特別支援体制に微妙に不安が・・・。


先生方お忙しいところ、何とか時間をつくっていただき、訪問第一回目は講和から。講和後、今年度のコーディネイターの先生や数人の先生が集まってくださり、こちらから提示した訪問日程について、「訪問時間がもっとほしい」「もう少し早い時期に日程がとれないか」など熱いお言葉をいただき、私としては「あれっ、そうなの?」と拍子抜け。

現場の先生は熱いんだ〜ってことがわかり、何とかお役に立たなければ!とかなりテンションあがりました。

小学校の方は、校内体制を整えるところから始まりそうですが、それでもお忙しい先生方のご負担にならず、先生方にもそして子ども本人・保護者の方にもお役に立てるよう、静かに気合をいれる私なのでした。



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職業病

2008/03/01 22:49
 先日、私は幼稚園の年中児の我が娘の面談に出向きました。私は少々高齢の部類の、年中児の母なのでした。


 我が娘は、クラスになかなか馴染めず一人でいがちな子に、わりとライトに「一緒に遊ぼうよ」と声をかけるらしく、先生は助けられているなんていってくださいました。一般的には、「思いやりのある子」という評価をいただくかもしれません。先生もそういったニュアンスで話してくださいました。


 しかーし!私は『そういうことじゃないって事もあるな』と即座に思ってしまうわけです。たとえば、大多数の子どもが何人かのグループで遊んでいるのに、一人だけポツンとしている子がいたら無意識に空間的に気になるな、という具合に。


空間的に気になるというのは、大きな丸の柄ばかりのなかに、一つだけ小さな丸があったら、その丸は環境刺激として違和感をもってアピールしてきます。私にはその感覚がよくわかります。だから、小さな丸を大きな丸に同化させてしまえば、違和感がなくなり、なんとなく落ち着きます。もちろん無意識です。


または、一人だけポツンとしている子は、ちょっとおとなしめだったりして、我が娘のように、いろいろ思いついてしまい、やりたいことがはっきりしている子には、自分のペースで遊びやすいとか。従えるというのでなく、どこかのご夫婦のように、お互いにそれが楽っていうパワーバランス。

もちろん、それとは別にテンション高めな子同士惹かれあうというのは、私がかかわる子たちにはありがちですが、それはまた別の機会に。


という具合に、いろんな側面からの解釈ができるわけです。


 実際、我が娘に「お友だちと遊んでいない子に、一緒に遊ぼうって誘ってあげてるの?」とたずねると、???何言ってんの?という反応。彼女の名誉のために一応付け加えておきますが、何も考えてないわけでなく、思いやりを発揮したことを忘れてしまったのかもしれませんが・・・。
いや、でも私は何も考えていない確率の方が・・・。



 先生は、我が娘について誰とでも遊べる、といい意味でいってくださったけど、彼女の場合、「○○ちゃんと遊びたい」っていうお姉さん的な感覚はあまりなく、よほどイヤなことをされなければ、誰でもいいって感じもありそうです。


また、縄跳びなどずいぶん長いこと集中して一人で練習することもあるとほめていただいたのですが、彼女、熱中すると過集中になり、やめるのが大変なときあり。とくればもちろん、それ以外については、どちらかという飽きっぽい。新しいこと、刺激的なことは大好き。


 幼稚園での我が娘の行いの理由の真偽のほどは追求してはいないのですが、「思いやり」や「集中力がある」「分け隔てない」という定番の情緒的な解釈で、彼女が不利を被ることはありません。むしろ、実像よりも高評価だったりするかも。


しかし、私がかかわらせていただいている子どもの場合、この情緒的な解釈が子どもを苦しめていることは少なくありません。悪気があるように見えても実は悪気なく、嫌みや攻撃のように見えても、実は本人にとってはよんどころない理由があったり。


人は情緒的な解釈が好きです。プラスの解釈の場合、心温まり気持ちがよくなるからかも知れません。


 私も、情緒的な解釈は放っておいても浮かびます。けれど、それとは別のドライで科学的(本当に科学的ではないのですが、情緒的の対義語として)な解釈の仕方もすっかりプログラミングされていて、これって職業病?って感じです。


そして、情緒的でない解釈が子どもを助けることを身をもって経験してきました。


情緒的以外の解釈を加えることにより、対応のバリエーションが増え、彼らのうまくいかない本当の理由に合致した対応ができる可能性が高まるというわけです。


 でも、母の立場ではこれをやらなくてもよさそうなものを。因果なものです。


 私の場合は、好意的な誤解?も手伝って、なんてことのない面談で終わるのですが、そうでない場合は結構へこむよな〜。


 娘の面談は、保護者の方の気持ちの視点を常にもち、勇気をもって次にすすんでいただけるようサポートするという、面談する側の姿勢を再確認させてもらえるよい機会にもなっています。




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幼児教育にはまる。

2008/01/31 14:02
 ちょっとバタバタしている間に、前回の投稿から2ヶ月以上も過ぎ、もうこのブログは更新されないのではないかと思った方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
今年も、できる限り書いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ただし、ライト、ヘビー取り混ぜて。


 さて、これまで教育機関との連携では小学校が主流だったのですが、一昨年くらいから幼児教育機関からのご依頼が急増しています。

前回の記事「ぼくの世界へようこそ」も、その中で書きました。もともと幼児教育にすごーく興味があったわけではない私ですが、ここのところ、幼児教育にとてもやりがいを感じるようになりました。

その理由は、
@早いうちから保護者の方を支えることができ、保護者と教育・保育機関との
 軋轢という不幸を生まずに有機的に子どもをサポートする素地を築く作業が
 できること。

A保護者の方に子どもが小さいうちから、子どもの発達の特徴や具体的な
 対応をお伝えすることができ、無用な嵐を巻き起こさずに、健やかに子ども
 を育てる環境をつくれること。

Bはじめての集団参加から、集団の中で本人がよりよく居られる日常を作って
 あげられること。

Cまわりのお子さんに、苦手を持つ子をどうとらえ、どう対応すればよいか小さ
 いうちから伝えられること。

D学校よりもカリキュラムの縛りが弱く、その子にあった環境、課題、対応が提供
 できること。

E学校よりも「教育とはこうあるべき!」が比較的軟化しやすいこと。

F学校より規模が小さく、先生方が同じ方向性をとりやすいこと。(方針の違いに
 よる軋轢が生まれ難い)

というわけで、幼稚園・保育園自体の方針転換が思いのほか早い、先生方の意識の変化が感動的。その結果、子どもが変わる!


 この1年を振り返ると、幼稚園・保育園での仕事は本当にやりがいを感じました。正直最初はそうは思っていませんでした。半期を過ぎたことから、先生方の変化に感動を覚えるようになりました。

現場がどんなに大変かわかるだけに、その日々のなかで教育観・保育観を変えることは、容易いことではないと思います。本当に頭が下がります。

そうなんです。特別支援教育とは、教育観・保育観の転換という指導者にとってとても辛い作業を伴うのです。これについてはまたいつか。


 今年度、50時間近くお伺いしたある園については、来年度同学区の小学校に行く子についても担当することになり、一貫性のある支援が提供できる予定です。そして、以前「育ってる!でも先生になると…」の回で書いた有能な大学院生も支援員として入る予定です。保護者の方との面談も済み、来年度は、私、保護者の方、支援員はなかなかよいチームワークでいけそうです。

あとは学校との連携。こちらは、来年度に向けてこれから調整に入ります。



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ぼくの世界にようこそ。

2007/11/05 18:57
 先駆的な自治体では、多くの訪問時数枠が設けられているため、定期的にお伺いし、個別指導計画立案やケース会議の他に、1時間前後教室に入り、対象となっている子どもと過ごす時間が持てます。

 
 この時間、自分でやってみたうえで、どのような対応が「この子」に有効かを先生方にお知らせすることができるし、先生にも、私の対応を現場でみていただくことができ、とても有意義だと思っています。



 さて、ある園の年少組の○君と一緒に過ごした時のお話。


私が教室に入ったとき、トイレから帰ってきた○君は、棚にあったセロハンテープカッター用の中心(以後“コマ”といいます)をめざとく見つけ、くるくると回し始めました。


みんなで活動を始めようというときだったので、担任の先生はそれをやめさせようとしましたが、○君は無視、私も容認しているのを見て先生はそのままに。


もし、“コマ”を回させたくなければ、彼の目に入るところ、手が届くところに置くのはやめましょう。回した本人が悪いのではありません。置かないことが『先回り対応』です。


脳は成熟するので、子どもにあった対応があれば、卒園するときまでには同じことはやっていません。だから今は事を起こさせないことが大事。



今回私は、この“コマ回し”を利用しました。彼がくれた私用の“コマ”を私もいっしょに回しました。


なぜなら、先生が、給食の隊形からとなりのスペースに「まねっこ」をしながら子どもを誘導し始めたから。きっと彼はこの状況の理解が難しく、みんなと同じに参加するどころか、ウロウロしだしたり、みんなの邪魔をしたりするだろうと思ったからです。


“コマ”をまわしているうちは、結果的にみんなの邪魔になるような言動はないはずです。


本人にとってがんばってもハードルが高いことを、無理やりやらせようとすると、目立つ不適切な言動に至ります。すると、周囲からの評価も、子どもによっては、自己評価も下げてしまのです。何より、対応者との信頼関係が築けません。



 みんなで何か体を動かすようだったので、彼をみんなから離れたエリアに誘いました。一緒にいることで過刺激となり、調子を崩すと考えたからです。


環境刺激の調節は、彼らが不適切な言動をしないために、極めて重要な『先回り支援』です。



 音楽が始まり、運動会のお遊戯の練習が始まるようだったので、彼に、「先生がストップっていったら“コマ”を終わりにして先生の真似してみて」と伝えました。


運動会の練習については、事前に先生から、彼はみんなといっしょにやるのは難しく、別室で先生とマンツーマンでやったら、ほんの少しだけ踊ったというお話を聞いていました。



 私は、少し離れたエリアであっても、みんなといっしょの空間でできないだろうかと考えていました。もちろんみんなといっしょにやることが目的ではなく、彼の、環境からの刺激処理の上限を知りたかったから。


 「ストップ」というと彼はすぐに“コマ”をやめました。さっき先生に止められそうになったときは無視していたのに。


事前予告と「ストップ」というわかりやすい提示は、このタイプの子には有効です。


事前予告も『先回り対応』です。


 そして、私がみんなのお遊戯を真似てやってみると、彼もいくつかの動きを真似てくれました。すぐに終えてしまったけれど、でも、みんなと少し離れれば、教室内でもちょっとだけなら参加はできるということです。


よくできました!



損して得とれ、みんなと別の行動“コマ回し”はさせたけど、「ストップ」でやめる、先生の真似をするの指示にはきちんと従えました。



 さて、みんなのお遊戯の練習も一曲で終わり、今度は床に座ってお話を聞くようだったので、私は、これはみんなの近くで大丈夫ではないかと判断し、○君をみんなの近くに誘導しました。


もちろん、お話を聞くのは難しく、結果的に不適切な言動か、みんなとかなり違う動きを見せるだろうと思ったので、担任の先生に背を向けて、また二人で“コマ”。



動きがあるワサワサした状態ではなくなり、環境のハードルが下がったので、「集団の近くにいる」という意味ではハードルを上げたのです。



しかし、「やること」については、「話を聞く」はハードルが高いと判断し、“コマ”。



「なになに?」って興味をもって“コマ回し”をのぞく子もいたけど、「あたなはきっと先生のお話をしっかり聞けると思うな〜」というとすんなり先生に注目。この後も何度かこの方法で、他の子が○君に引きずられることはありませんでした。



 この“コマ回し”のときに○君は寝転んでやり始めそうになりました。私は、「みんな座っているから、○君も寝ないでやろう」と提示すると、その後1度も寝転ぼうとすることはありませんでした。


先生方からは、なかなかルールは守れないといういう状況も聞いていたのですが、彼の状態に合ったルールなら、難なくクリアできるということです。


 そしてもう二つルールを提示しました。


一つは、長い針が一番上になったら、“コマ”は終わり。


もう一つは、終わりのときには、私の分も“コマ”を片付けるというもの。「先生(私)は、どこに片付けるかわからないからお願いね」と伝えました。


彼は、時間になったら何も言われずとも“コマ”を片付けました。

 

 実は、事前にいただいた先生の指導計画には、片付けをしないという報告があったのですが。


次から次へみんなで遊んだものでなく、確実に自分が使ったものを予告されて片付けるのであれば、何の問題もなくできるということです。


私は、彼に「片付けてくれてありがとう」をいう機会に恵まれました。


 そのままクラスの流れにのって、ホールのポストに自分のお手紙を入れに行くことはできたけど、ポストに入れるという目的を達すると、帰りには、楽しそうにニコニコ笑いながらお友だちにドーンとぶつかっていきました。

ドドーっという人の流れが、過刺激となり、この行動を誘発したのです。

私は○君をホールの水槽見学に誘ってトラブルを回避。


廊下が少しすいてから、教室に帰してあげました。



 私が彼に対してやったことは、「先回り戦略」「環境統制」です。


彼が状況・情報処理できる環境とそうでない環境を選別し、力を発揮できる環境だけ提供しました。そして、みんなと同じクリア目標ではなく、彼のためのクリア目標を現場で次々設定しました。


つまり、地に足を着けて言動ができる環境を提供したということです。


次に、ルールを明確にし、事前予告で見通しを提示しました。



現実にプカプカ浮いている状況ではなく、主体的に状況にかかわる、地に足を着けた行動が、彼らをより大きく成長させるのではないかと。


子どもの年齢や状況、要因によって、かかわり方は違うので、どの子にも同じような対応がよいわけではありませんので、この対応をそのまま他の子にするのはNG。


そして、先生が1人だけなら、別の「先回り戦略」で。



 私が帰り際、園長先生とコーディネイターの先生にご挨拶をしていると、彼がどこからともなくやってきて、私の手の甲にチュッ!

先生方は、「何でしょう?」と私に尋ねられました。


私は、『ぼくの世界へようこそ』という紳士的な歓迎だったのではないかと、勝手な解釈をして帰路につきました。



長らく更新していなかったにもかかわらず、たくさんの方にご覧いただき、予想以上に応援いただき驚いております。一言御礼申し上げます。



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プライドの種を蒔く。

2007/10/13 08:52
 リソースセンターoneには、学生さんが実践経験を積むための、指導者養成学生サークルseedsがあります。学校など現場に出ていきなり実践というでは、ご本人にも、なにより子どもにも負担が大きいのではないでしょうか。


seeesでは、毎月1回の実践と、年に数回の研修会があります。この研修会は、来週10月20日の土曜日に実施されます。これについては、学生さんならseedsメンバーに限らず、もちろん無料で広くご参加いただけるようにしています。


ここでは、子どもをどうとらえるかや知識、方法のほかに子どもにかかわる醍醐味と責任についても、お伝えしているような気がします。これは、大学院の講義でも同じこと。



 発達に偏り、苦手のある子どもの成長は、そうでない子に比べ、環境や対応に大きく左右されます。つまり、彼らに一時でもかかわるということは、彼らを未来につなぐ醍醐味とともに責任を負うことになるわけです。


私がその醍醐味と責任を認識すればするほど、それがことばの端々に、表情に、身振り手振り表れるようです。



 ところで、私の講演会や研修会にたびたび足を運んでくださる先生方がいらっしゃいます。私はそんなつもりでお話はしていないのですが、なんでも、「明日からやるぞー」って元気が湧いてくるからといってくださいます。「注射だ」という声もお聞ききました。


話の内容は、基本的に子どものことを話させていただいており、直接的に先生方にエールを送るものではないと思います。それでもそう思っていただけるのは、たぶん、どこか先生方のプライドをくすぐるのではないかと思うのです。


怒涛の日々で忘れがちな、「私は子どもを未来につなぐ大事な仕事をしていたのだ」という。そして、「何かできる!」とモチベーションをあげていただけるのかもしれません。



 学生サークルseeds。その名のごとく、実践の醍醐味と責任、つまり、実践者としてのプライドのちっちゃな種をちょこっとお渡しできるといいかなーと思います。


「プライド」とは、「めんつ」という意味ではありませんよ。子どもを伸ばすことが目的なのだから、その目的を果たせるのなら、誰の意見であろうと取り入れるのは当然。逆に内容を精査せずに権威や知識、know howに飛びつくということもないということです。


ちょっと偉そうなことを書いてしまっているでしょうか。気恥ずかしい感も…。


でも、軽度発達障害児教育実践という分野で十数年間、みなさんよりちょっぴり長めに実践を続けている者として、子どもたちの未来に向けて、プライドの種を蒔く責任もあるのではないかとちらっと思っているわけです。



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私の責任・先生の責任

2007/10/07 20:41
 今は、学校や自治体などの外回りが仕事のほとんどになってしまいましたが、私はもともと実践者です。ということは、私が直接担当する、軽度発達障害をもつといわれている子どもを伸ばす責任があるということです。


ちなみに、「伸ばす」=できないことをできるようにさせるという意味ではありません。このことについては、またいつか機会があれば。


 子どもにいらぬ不適切な言動、パニックを起こさせたり、子どもを最大限伸ばせないということであれば、それは私に問題があるということです。


また、個別指導計画の評価は、子どもの評価ではなく私自身の評価。芳しくない評価であるとしたら、真摯に受け止めなければなりません。


さすがにたびたび自分の力のなさに直面するのは辛いので、子どものためばかりでなく、自分のためにも自己評価と反省を繰り返してきました。
もちろん、目標の設定を低めにすれば、評価は悪くなりようがないのでそれは論外。



 さて、特別支援教育で軽度発達障害児が対象とされたことによって、通常級の先生方の責任範囲が広げられました。専門機関の実践者である私ほどシビアでないとはいえ、集団から少しはずれてしまう子を伸ばすことについても、担任の先生の、学校の責任が明確にされました。


先生方へのサポートが行き届いていない現状を思うと、お気の毒な部分はありますが、そう決まってしまいました。



 すぐに成果をあげられる現場もある一方で、ときに個別指導計画の評価の際、この子がどんなに不適切な言動をしたのかという報告もあります。


客観的に見れば、指導者の問題点の報告になってしまうのですが、この認識の浸透はこれからということになるでしょう。


逆にいうと、この認識の浸透が難しい場合に、成果が上がりにくいということもあるようです。特別支援教育が、知識やknow howの羅列では済まないということのあらわれかもしれません。



 ところで、私が現場に派遣される目的は、先生方のお役に立ち、できうる限り子どもにとってよい教育環境を提供することでしょう。


だとすると、子どもへの具体的な対応を通して、先生方が不快になられずに、ある部分意識転換の軟着陸をしていただくことも私の責任。


すでに転換してくださった先生もたくさんいらっしゃいます。しかし、いくつもの自治体、たくさんの現場とのかかわりの中で、広く見渡せば、私の力量ではこの任を果たすことは難しいかもしれません。


 責任の重圧を感じつつ、今はとにかく先生方のお役に立てるようにと。




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